侍嶋庄(読み)しとうのしよう

日本歴史地名大系 「侍嶋庄」の解説

侍嶋庄
しとうのしよう

筑紫野市南部、下見したみ付近に比定される。庄名は「さむらいじま」ともよばれたものか。観応三年(一三五二)書写安楽寺領注進状によれば安楽寺(太宰府天満宮)の一切経会田は「号侍嶋并志波田村」とある。康安二年(一三六二)三月二二日の小鳥居信祐等連署契約状案(太宰府天満宮文書/南北朝遺文(九州編)四)によると、一切経会料所である「侍嶋」は給人に付せられていたが、経会を行うことを条件に返付願出、給人は退けられた。しかし経会が行われないままであったため留守方が催促したところ、大鳥居信高が留守職に補任されることを求めて「私用会料」として同所を占有しており、このようなことは寺領知行としては認められないとして問題となっている。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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