俗語論(読み)ゾクゴロン(英語表記)De vulgari eloquentia

デジタル大辞泉 「俗語論」の意味・読み・例文・類語

ぞくごろん【俗語論】

原題、〈ラテンDe vulgari eloquentiaイタリア詩人ダンテラテン語で書いた詩論未完。1304年頃に執筆したと考えられている。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「俗語論」の意味・わかりやすい解説

俗語論
ぞくごろん
De vulgari eloquentia

イタリアの詩人ダンテのラテン語の論文。 1304~07年の作。全4編から成る予定であったが,第2編 14章で中断。ヨーロッパ諸言語源流にさかのぼって検討する一方,イタリア諸地域の方言アペニン山脈の東西2群 14に分類し,文学に最もふさわしい言語を探究しようとしたもの。ダンテによれば,それは光輝ある言語で,同時に宮廷的,法廷的かつ基本的な諸要素を兼ねそなえたものでなければならず,それこそは最も高貴な主題「愛」や「清廉」を表現するのにふさわしいはずの言語であった。

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