信州村(読み)しんしゆうむら

日本歴史地名大系 「信州村」の解説

信州村
しんしゆうむら

[現在地名]鶴岡市外内島とのじま

下外内島村の西から南に位置し、南の上外内島村の枝郷。地名信濃国からの移住者によって開発されたことにちなむとされる。開村の年代について、「大泉紀年」は寛永二年(一六二五)の条で村高一九八石余で免は田五ツ三分・畑三ツ八分とし、酒井氏入国後、同氏を慕ってきた百姓らによる開発として、元和八年(一六二二)酒井氏入部以後の開村ととれる記述をしている。一方、八世紀の大和朝廷による東北開化移住策による開村とする説もある。しかし、元和八年の酒井氏知行目録で一八三石余とすでに村高が明示されていることからして、むしろ天正期(一五七三―九二)庄内が上杉氏領となり、信濃侍が来た時期の開発とする所伝(「金峯山奥伝書」金峯神社文書)のほうが当を得ていると思われる。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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