デジタル大辞泉
「候べく候」の意味・読み・例文・類語
候べく候
1 「そうろう(候)」に同じ。女性の手紙に多く用いられた。
「さてさて無沙汰に思ひまゐらせ―とも書いてやれ」〈松の葉・三〉
2 《1を適当に崩して書いて通用させたところから》いいかげんにすること。やりっぱなしにすること。
「日切りまでは―の揚げづめ」〈浮・御前義経記・六〉
出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
そろ【候】 べく候(そろ)
① 女性の手紙に多く用いられ、ほぼ「そうろう(候)」と
同意。(あり)ます。
※
毎月抄(1219)「常に心ある体の歌を
御心にかけてあそばし候べく候」
② (①を
草体でなぐり書きにしたところから) ざっといいかげんにしておくこと。その場のなりゆきにまかせておくこと。やりっぱなしにすること。間に合わせ。
※俳諧・季吟十会集(1672)「つらねぬる歌の
趣向は深かれや〈永従〉 候へく候に
あらましの文〈
素雲〉」
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報