傅く(読み)カシズク

デジタル大辞泉 「傅く」の意味・読み・例文・類語

かしず・く〔かしづく〕【×傅く】

[動カ五(四)]
人に仕えて大事に世話をする。「嫁としてしゅうとめに―・く」
大切に養い育てる。
「親たち―・き給ふ事かぎりなし」〈堤・虫めづる姫君
後見する。
「我は命を譲りて―・きて」〈東屋

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精選版 日本国語大辞典 「傅く」の意味・読み・例文・類語

かしず・くかしづく【傅】

  1. 〘 他動詞 カ行四段活用 〙
  2. 子供などを、大切にして守り育てる。大事にして育て上げる。愛育する。
    1. [初出の実例]「人のむすめのかしづく、いかでこのをとこに物いはむと思ひけり」(出典:伊勢物語(10C前)四五)
  3. 大切にして世話をする。後見をし、大切にする。人などを大事にまもり扱う。また、自動詞的に、主人として大事に仕える。
    1. [初出の実例]「伊予の介、かしづくや。君と思ふらむな」(出典:源氏物語(1001‐14頃)帚木)
    2. 「究竟(つまり)二人の夫に冊(カシヅ)かなければならぬのである」(出典多情多恨(1896)〈尾崎紅葉〉後)

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