僑郡・僑県(読み)きょうぐん・きょうけん(その他表記)qiao-jun, qiao-xian; ch`iao-chün, ch`iao-hsien

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「僑郡・僑県」の意味・わかりやすい解説

僑郡・僑県
きょうぐん・きょうけん
qiao-jun, qiao-xian; ch`iao-chün, ch`iao-hsien

中国で,東晋 (→) 以後華北から江南集団移住したもののために仮においた郡と県。西晋永嘉の乱ののち,華北の人々が大量に江南に移住したが,その際郡や県の民衆が集団で移住することも多かった。東晋以後その移住先に原住地の名称を残した郡や県をかりにおき,長官を任命した。そうした移住者は最初税役を負担しなかったようであるが,のち税だけを負担し,さらに東晋末になると僑郡,僑県の整理 (→土断 ) が行われ,徭役も負担させられるようになった。しかし北来の官吏層に対しては,そのまま僑州や僑郡を基準とした九品官人法が行われた。

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