僭する(読み)センスル

デジタル大辞泉 「僭する」の意味・読み・例文・類語

せん・する【×僭する】

[動サ変][文]せん・す[サ変]思い上がって身分力量の上の人をまねる。おごって身分不相応なことをする。「公家を―・する田舎侍
恩人ならぬ人はわが人きに乗じて―・して我師となれり」〈鴎外訳・即興詩人

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「僭する」の意味・読み・例文・類語

せん‐・する【僭】

  1. 〘 他動詞 サ行変 〙
    [ 文語形 ]せん・す 〘 他動詞 サ行変 〙 思いあがって身分、力量の上の人のまねをする。身分不相応なことをする。目上の人を軽んじてふるまう。また、誇張した表現をする。内容を越えた名を冠する。
    1. [初出の実例]「上得下下不(センスル)上〔尚書〕」(出典:文明本節用集(室町中))
    2. 「別墅(べっしょ)をひらきて、五老庵を結ぶ。主人姓は森、名は許六、みづから五老井の先生と僭す」(出典:俳諧・本朝文選(1706)五)

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