元福大明神町(読み)もとふくだいみようじんちよう

日本歴史地名大系 「元福大明神町」の解説

元福大明神町
もとふくだいみようじんちよう

上京区葭屋町通出水下ル

南北に通る葭屋町よしやまち通の両側町で、町の北は出水でみず(旧近衛大路)。平安京の条坊では左京一条二坊二保六町の地で、官衙町の一つ「内蔵寮」(「拾芥抄」は内蔵町)跡地(拾芥抄)

寛永一四年(一六三七)洛中絵図では「福大明寺丁」とあり、寛永一八年以前平安城町並図は町の北を「たわらや丁」、南を「ふろや丁」と記し、以後南北二町に分れた。寛文一二年(一六七二)洛中洛外大図には町の北は「出水町」で、南は「福大明寺町」。宝暦一二年(一七六二)刊「京町鑑」では「南福大明神町北町南町」とある。「坊目誌」は明治二年(一八六九)当町の南側を合併したと記す。しかし上記の「京町鑑」の出水通の項に「堀川西入猪熊西入此二町の間南北竪町へ付ゆへに小名なし」とあり、「坊目誌」の記述は疑問である。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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