元翁本元(読み)げんのう ほんげん

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「元翁本元」の解説

元翁本元 げんのう-ほんげん

1282-1332 鎌倉時代の僧。
弘安(こうあん)5年生まれ。臨済(りんざい)宗。夢窓疎石(そせき)とともに高峰顕日(こうほう-けんにち)に師事し,その法をつぐ。疎石の京都南禅寺入寺にしたがい,同寺首座(しゅそ)となるが,俗世をきらい比叡(ひえい)山などにこもる。嘉暦(かりゃく)3年鎌倉万寿寺,ついで南禅寺の住持となった。正慶(しょうきょう)元=元弘(げんこう)2年7月4日死去。51歳。諡号(しごう)は仏徳禅師。著作に「仏徳禅師語録」。

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内の元翁本元の言及

【永保寺】より

…虎渓の称は景致が中国廬山の虎渓に似ていることによる。1313年(正和2),土岐氏の招きをうけた夢窓疎石が長瀬山の幽境に庵居しこの禅寺を開創したが,17年(文保1)夢窓は同門の元翁本元(仏徳禅師)に寺の後事を託して上京し,35年(建武2)夢窓が臨川寺(京都)開山となったとき,永保寺開山は元翁本元に改められた。元翁の寂年は1331年(元弘1)で,開山となった時はすでに遷化していたが,元翁の塔所である南禅寺正的庵末寺の五山派寺院として展開した。…

※「元翁本元」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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