元興寺町(読み)がんごうじちよう

日本歴史地名大系 「元興寺町」の解説

元興寺町
がんごうじちよう

[現在地名]奈良市元興寺町

芝新屋しばのしんや町の南に所在。「奈良曝」に「町役辰巳の辻子共ニ五十二軒半」とある。「奈良坊目拙解」によれば古くは元興寺の境内であり、享禄年間(一五二八―三二)には堂・僧坊が残っていたが、天文(一五三二―五五)の土一揆後に民家となった。同書に古老の伝えとして、江戸初期に竹籠師が住み生花の籠を造り、今唐物・元興寺籠として珍重されたことを載せ、また白山はくさん権現社の東に飛鳥あすか井があり、当町の飛鳥川は奈良飛鳥川・奈良明日香川ともよばれたことを記す。

辰巳辻子たつみのずしは「奈良曝」に「辰巳ノ辻子 元興寺町より西ノ新屋町へゆく道。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

今日のキーワード

苦肉の策

敵を欺くために、自分の身や味方を苦しめてまで行うはかりごと。また、苦しまぎれに考え出した手立て。苦肉の謀はかりごと。「苦肉の策を講じる」...

苦肉の策の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android