デジタル大辞泉 「一間」の意味・読み・例文・類語 いっ‐けん【一間】 1 建物の柱と柱との間。柱間はしらま。2 尺貫法の長さの単位。→間けん3 囲碁または将棋で、盤の目の一つ。 ひと‐ま【一間】 1 一つの部屋。一室。2 寝殿造りなどで、柱と柱の間一つ。また、その長さ。3 縦横とも柱の間が一つの、小さい部屋。「寝殿の放ち出での、又―なる所の」〈落窪・一〉 出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
精選版 日本国語大辞典 「一間」の意味・読み・例文・類語 いっ‐けん【一間】 〘 名詞 〙① 家の内の柱と柱との間。建築によってその長さには長短がある。ひとま。[初出の実例]「板葺小堂一間板敷」(出典:多度神宮寺伽藍縁起資財帳‐延暦二〇年(801)一一月三日)② ( 長さの単位 ) ⇒けん(間)[ 二 ]③ =いっけん(一軒)①→けん(間)[ 一 ]③。④ 囲碁または将棋で盤の目一つをいう。一目(ひとめ)。[初出の実例]「ヤ、もう一間(イッケン)角(かく)を突込め」(出典:滑稽本・浮世風呂(1809‐13)前)⑤ =いっけん(一軒)② ひと‐ま【一間】 〘 名詞 〙① 寝殿造りで、柱と柱の間一つ。また、その長さ。[初出の実例]「少将のおもと、御格子ひとまあげて」(出典:源氏物語(1001‐14頃)夕顔)② 縦横とも柱間一つの広さの部屋。転じて一般に、一つの部屋。また、同じ部屋。一室。一郭。[初出の実例]「寝殿の放出の、又一まなる所の、落窪なる所の、二間なるになん住ませ給ひける」(出典:落窪物語(10C後)一)③ 一重のへだて。障子や襖(ふすま)一枚。[初出の実例]「一間隔て面の方に、若き女の声二人斗ときこゆ」(出典:俳諧・奥の細道(1693‐94頃)市振)④ 歌舞伎・人形浄瑠璃で、上手の障子、または襖で囲った座敷、部屋などの称。[初出の実例]「菅秀才、一間の内より立出給ひ」(出典:浄瑠璃・菅原伝授手習鑑(1746)四) 出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例