先天性副腎過形成(読み)せんてんせいふくじんかけいせい(その他表記)Congenital adrenal hyperplasia

六訂版 家庭医学大全科 「先天性副腎過形成」の解説

先天性副腎過形成
せんてんせいふくじんかけいせい
Congenital adrenal hyperplasia
(遺伝的要因による疾患)

どんな病気か

 副腎皮質ホルモンを合成する酵素の異常によって、コルチゾールの産生が障害され、逆に前駆ステロイドや男性ホルモンが過剰分泌されます。

症状の現れ方

 この病気の90%を占める21水酸化酵素欠損症では、出生時より色素沈着があり、女児では外性器の男性化が、男児では陰茎(いんけい)肥大が認められます。また、体重増加不良、哺乳不良、嘔吐、不活発、脱水などの症状とともに、体内のナトリウムカリウムのバランスが崩れ、ショックに陥ることもあります。

治療の方法

 ヒドロコルチゾン補充と、鉱質ステロイドや塩が補充されることもあります。外性器異常については形成手術が行われます。早期治療により良好な発育が期待されます。

出典 法研「六訂版 家庭医学大全科」六訂版 家庭医学大全科について 情報

関連語 いんけい 陰茎

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