光冨村(読み)みつどみむら

日本歴史地名大系 「光冨村」の解説

光冨村
みつどみむら

[現在地名]豊津町光冨・豊津

吉岡よしおか村の南に位置し、はらい川両岸に集落が形成されている。中津街道から分岐して英彦ひこ山へ至る道が南北に通る。郷村高帳・天保郷帳などには光留村と記される。観応三年(一三五二)三月二三日の宗像資村軍忠状(萩藩閥閲録/南北朝遺文(九州編)三)によれば、宗像資村は一色範氏方に属して前年八月三日光冨で軍功をあげたほか、一一月一三日には豊前国「府中」に発向して光冨に立籠る敵を攻撃し、豊田種本を討取った。天正九年(一五八一)と推定される一一月三〇日の長野統重頸着到状(神代長野文書/北九州市立歴史博物館研究紀要二)によれば、当地の土豪とみられる光冨猪介が「下毛郡多布原両村於足城」の合戦で長野統重のもとで野仲鎮兼方と戦っている。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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