光天井
ひかりてんじょう
luminous ceiling
乳白樹脂などの拡散透過板を天井の大部分に張り、その上部に光源を配置した照明設備。直接照明手法の一つである。光天井は代表的な面光源の例で、拡散透過板が一様に輝いてみえることがたいせつである。光源と透過板との距離が小さいと、光源の像が映って見苦しくなる。また配置された光源どうしの間隔は小さくし、光源と拡散透過板との距離の1.5倍以下とする。拡散透過板のかわりに金属や樹脂製のルーバーlouver(ルーバともいう。まぶしさを防止するための格子状の遮光板)を用いた設備をとくにルーバー天井という。いずれも室全体を一様な照度分布にするもので、空間の鉛直面照度も比較的高くなることから、監視室や絵画展示室、銀行営業室などの照明に採用される。最近では地下街などのコンコースに装飾的な意匠の金属製の大形なルーバーが用いられることもある。
[高橋貞雄]
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光り天井
天井全面に乳白色のガラスやプラスチック板を張るか、光をやわらかく通すルーバーで光源をカバーする照明方式のこと。光源にはほとんどの場合蛍光灯が使用される。
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世界大百科事典(旧版)内の光天井の言及
【建築化照明】より
…(3)バランス照明 壁の上部で,壁と平行な板により光源を覆う照明方式で,カーテン,タピスリーの照明や,ちょっとした読書などの照明に役だつ。このほかに,光天井(半透明の透光パネルを天井全面に張り,その上部に光源を配置した直接照明方式で,拡散光により快適な視環境が実現する),ルーバー天井(格子状のルーバーを天井全面に張り,その上部に光源を配置した直接照明方式で,斜めに見上げても光源が見えず,直下照度は高い)などの手法があり,いずれも蛍光灯が賞用されている。【伊東 孝】。…
【照明】より
… 配光別では,間接照明(下向きの光が10%以下),半間接照明(10~40%),全般拡散照明(40~60%),半直接照明(60~90%)および直接照明(90%以上)の5種に分類されるが,後3者がよく用いられる。 建築と一体化した[建築化照明]は,長時間作業したり,雰囲気を重視する部屋に用いられ,天井全面に金属またはプラスチックのルーバーを張ったルーバー天井,乳白または透明プリズム模様のアクリルカバーを全面に張った光天井,天井取付設備機器(照明器具,スピーカー,火災感知器,スプリンクラーヘッド,空調吹出口,吸込口など)をモデュール単位で一体化したシステム天井があり,これらはいずれも直接照明である。長押(なげし)から天井を照らすコーブ照明のほか,壁面を上隅から照らすコーニス照明,中壁に遮光帯を設け,上下の壁面を照らすバランス照明という手法もある。…
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出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」