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光学模型 こうがくもけいoptical model

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

光学模型
こうがくもけい
optical model

原子核の散乱核反応とを説明する模型の1つ。原子核に粒子が入射したときに散乱と吸収 (吸収に引続き核反応が起り粒子を放出) が起るが,原子核を実数部虚数部とをもつポテンシャルで置き換え,入射粒子の波動関数がこのポテンシャルを通過するときに受ける変化によって現象を記述する。ポテンシャルの実数部は散乱を,虚数部は吸収を起す。複素屈折率をもつ媒質の球による光の屈折と吸収との類似から,光学模型の名がある。

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世界大百科事典内の光学模型の言及

【原子核】より

…この模型は衝突の結果得られる種々の反応生成核の収量比を説明することに成功したが,さらにその理論的定式化は複雑な反応過程を扱う一般的手法としてのR行列理論に発展し,遅い中性子の反応で観測される鋭い共鳴準位を記述する手段を与えるとともに,エネルギーが高くなり多くの共鳴が重なり合う領域で有効な反応の統計理論を生んだ。複合核模型と両極をなすものとして,核構造での殻模型に対応するものとして,核反応において入射粒子と原子核の相互作用は光学ポテンシャルで表されるとする光学模型が,V.F.バイスコップらによって提唱され,中性子の原子核による散乱のおおまかなふるまいを記述することに成功し,その後この模型はほとんどすべての入射粒子に対して適用されるようになり,その散乱や反応を分析する出発点となっている。光学模型はまた反応に対する直接過程の理論をもたらし,これによって核反応による核構造の研究が大きく進展した。…

【原子核模型】より

…質量数が10以下の軽い原子核中,質量数=4のヘリウム原子核(α粒子)は特別に安定であることから,ベリリウム84Be,炭素126C,酸素168Oなどの原子核はα粒子の複合体であるという考えがあり,これをαクラスター模型という。 原子核模型には以上のような構造の模型以外に,反応に関しての模型として,原子核に核子や原子核が衝突すると,入射エネルギーがたちまち全核子に広がって複合核を形成するという複合核模型,核子と,核または二つの核間の相互作用はポテンシャルで表されるとする光学模型などがある。前者は液滴模型に,後者は殻模型に対応するものである。…

※「光学模型」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社日立ソリューションズ・クリエイト世界大百科事典 第2版について | 情報

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