日本歴史地名大系 「兎並村」の解説 兎並村うなみむら 京都府:相楽郡加茂町兎並村[現在地名]加茂町大字兎並木津(きづ)川南側の丘陵地を村域とし、集落は灯明寺(とうみようじ)山の西北麓に位置する。北は北(きた)村、東は南笠置(みなみかさぎ)村(現笠置町)と大和国狭川(さがわ)村(現奈良市)、南は北当尾(きたとうのお)・南(みなみ)の両村に接する。村内北側をほぼ東西に笠置へ向かう街道が通るが、これは奈良方面から北行した街道が、兎並で東行、木津川南側を行く道で、南笠置で渡河、木津川北側の伊賀街道に合流する。ために伊賀街道ともよばれた。村名は菟並とも記される。古代は賀茂郷に含まれ、平安時代から中世にかけては東大寺や興福寺の所領のあった賀茂庄の一部であった。嘉保二年(一〇九五)三月一五日付の山城国賀茂荘別符立券案(東大寺文書)中に「菟並里」がみえる。 出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報