入鹿八幡宮(読み)いるかはちまんぐう

日本歴史地名大系 「入鹿八幡宮」の解説

入鹿八幡宮
いるかはちまんぐう

[現在地名]三重県紀和町小栗須

旧村社。祭神は応神天皇・仲哀天皇・神功皇后。入鹿荘九ヵ村の氏神であった。「続風土記」に「勧請の時代詳ならす、或はいふ、中世当荘の領主入鹿某と云ふもの当社及慈雲寺を造立す、故に其一族属邑悉氏神氏寺と称す」と記され、「南牟婁郡誌」は「永享四年郷士入鹿某明国に使し、帰朝の際豊前の国宇佐より勧請し、本村岡原山に鎮座せしを、元和九年に至り今の地に遷し祭れり」としている。八月一五日の祭礼は入鹿氏一族が大当を勤めたが、天正一七年(一五八九)入鹿氏滅亡で廃止となったという。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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