八丁堀三丁目遺跡(読み)はつちようぼりさんちようめいせき

日本歴史地名大系 「八丁堀三丁目遺跡」の解説

八丁堀三丁目遺跡
はつちようぼりさんちようめいせき

[現在地名]中央区八丁堀三丁目

営団地下鉄日比谷線八丁堀駅西方にある。昭和六一年(一九八六)に発掘調査が行われた。発掘調査は上層下層に分けて約二七〇平方メートルについて行われた。上層は一八世紀後半以降、一九世紀代に比定される。土蔵跡、井戸、埋桶、芥溜め状の木組槽が検出された。これらの遺構は当該地が町地となってからの享保(一七一六―三六)以降のものと思われるが、天保(一八三〇―四四)頃一時期拝領された同心組屋敷の遺構については明瞭に確認されていない。下層は墓跡が検出されたことから、一六世紀末から明暦三年(一六五七)まで当該地にあったとされる日蓮宗朗惺ろうしよう寺の寺域にあたる。埋葬施設は一五〇基以上検出され、早桶一一一基・木棺五基・甕棺一基・火葬蔵骨器一〇基・石組墓二三基などが確認された。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

今日のキーワード

プラチナキャリア

年齢を問わず、多様なキャリア形成で活躍する働き方。企業には専門人材の育成支援やリスキリング(学び直し)の機会提供、女性活躍推進や従業員と役員の接点拡大などが求められる。人材の確保につながり、従業員を...

プラチナキャリアの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android