公事家(読み)クジヤ

デジタル大辞泉 「公事家」の意味・読み・例文・類語

くじ‐や【公事家】

中世後期、公事の徴収単位となった有力農民。近世初期の本百姓にあたる。役屋

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精選版 日本国語大辞典 「公事家」の意味・読み・例文・類語

くじ‐や【公事家・公事屋】

  1. 〘 名詞 〙 中世、公事徴収の単位となった家のこと。近世初期の本百姓、役屋(やくや)前身をなすもの。
    1. [初出の実例]「高野領高七千五百石村々公事家数え年預より被割渡候夫役」(出典:高野山文書‐(年月日未詳)(江戸)高野寺領夫役勤方書上)

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世界大百科事典(旧版)内の公事家の言及

【役家】より

…領主の徴発する夫役(ぶやく)を負担する家を〈公事家(くじや)〉〈役家〉などと呼んだ事例は地域によって戦国時代にもみられるが,全国的規模で〈公儀の役〉負担の家が,役家ないし役屋として制度化されたのは,いわゆる太閤検地実施以後とみられる。戦国期から近世初期のころには,農民を陣夫役,普請役等として徴用・動員することが多く,領主にとって夫役負担能力をあらかじめ確認しておくことは重要であった。…

※「公事家」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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