…領主の徴発する夫役(ぶやく)を負担する家を〈公事家(くじや)〉〈役家〉などと呼んだ事例は地域によって戦国時代にもみられるが,全国的規模で〈公儀の役〉負担の家が,役家ないし役屋として制度化されたのは,いわゆる太閤検地実施以後とみられる。戦国期から近世初期のころには,農民を陣夫役,普請役等として徴用・動員することが多く,領主にとって夫役負担能力をあらかじめ確認しておくことは重要であった。…
※「公事家」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」