デジタル大辞泉
「役屋」の意味・読み・例文・類語
出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
Sponserd by 
やく‐や【役屋・役家】
- 〘 名詞 〙
- ① 江戸幕府で、役をつとめるものの家。役宅。役屋敷。
- [初出の実例]「役屋の者十度にあまりさいそくしたる様子」(出典:梅津政景日記‐慶長一七年(1612)四月六日)
- ② 近世前期、検地帳登録者のうち、屋敷を持ち、一人前の夫役(ぶやく)を負担する農民。役人。
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例
Sponserd by 
役屋
やくや
戦国時代から江戸時代にかけて、領主が一人前の夫役(ぶやく)負担者として把握した農民をいう。役家とも書き、公事(くじ)屋ともいった。その由来は、中世の名主(みょうしゅ)の役負担にあるとみられ、戦国期から太閤(たいこう)検地を経て江戸初期にかけては、検地帳に名請(なうけ)された農民のなかで、屋敷を所有し、一人前の夫役負担をする農民を役屋とよんだ。役屋は夫役の義務を負担するかわりに、山川原野の用益の権利をもつことを認められ、それによって村内の小百姓を隷属させることができた。やがて小百姓が本百姓として自立するに伴って、本来の役屋の一軒役が、半役、三分一役と分割されていき、その体制が変質し、江戸中期以後には、役屋体制は解体していった。
[上杉允彦]
出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例
Sponserd by 
役屋【やくや】
役家とも。江戸初期夫役を負担した農民。一人前の夫役を負担する本役屋のほか半役屋,三分一役屋などがあり,相続によって分割されることもあった。役屋は役を負担しない無足人などよりは身分的に上位にあった。
出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報
Sponserd by 