公方屋敷跡(読み)くぼうやしきあと

日本歴史地名大系 「公方屋敷跡」の解説

公方屋敷跡
くぼうやしきあと

[現在地名]鎌倉市浄明寺

浄妙じようみよう寺の東方、胡桃くるみ(滑川)右岸御所ごしようちを鎌倉公方屋敷とよぶ。「鎌倉志」「風土記稿」ともに足利尊氏の旧宅で、代々の関東公方が住したという。関東公方は室町幕府が関東の重要性を考えて設置した鎌倉府首長で、別に鎌倉御所・鎌倉公方・関東御所・鎌倉殿ともいい、足利基氏・氏満・満兼・持氏・成氏の五代をいう。

建武二年(一三三五)一二月、足利尊氏が嫡子義詮を鎌倉に送ってとどめたのに始まるが、貞和五年(一三四九)一〇月になると、尊氏は義詮のかわりに五歳の基氏を下向させて鎌倉府を置いた。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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