六条三筋町(読み)ろくじようみすじまち

日本歴史地名大系 「六条三筋町」の解説

六条三筋町
ろくじようみすじまち

江戸初期の京都における公許の遊里。六条柳町やなぎまちともいう。「京都府下遊廓由緒」によれば「慶長七壬寅年傾城町 東ハ室町、西ハ西洞院、北ハ五条、南ハ魚棚ヲ限場所替ニ相成町名六条柳町ト云、三筋町トモ相唱候由」とあり、慶長七年(一六〇二)に二条柳町より移されたものである。

当初の六条三筋町の区域は、右の区域の一部にあたる「上ノ町・中ノ町・下ノ町」の三町からなっていたようだ。「京都府下遊廓由緒」は、

<資料は省略されています>

とあり、その「背之場所」として「四条河原町・同ていあんのうしろ・同こり木町・同中嶋・同ますや町・とひ小路辺・同たかみや町・たこやくし辺・二条たわら町・こうしんのうしろ・北野六間町・同れいしやう・大仏こも町」を挙げている。ここに記す訴訟文書とは「坊目誌」に

<資料は省略されています>

とあるものであろう。慶長末年の景観を示す洛中洛外図屏風(舟木家旧蔵)に描かれている、五条以南の三筋の横町の遊里が、これに相当しよう。現在、上柳町の町名を残す辺りが当時のかみノ町にあたると考えられ、この三町は、室町むろまち通と新町しんまち通の間の、楊梅ようばい通・鍵屋町かぎやちよう通・的場まとば通の三筋の横町、現上柳町・蛭子えびす町・銭屋ぜにや町辺りにあたる。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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