家庭医学館 「共通房室弁口」の解説
きょうつうぼうしつべんこう【共通房室弁口 Common Atrio-ventricular Canal(CAVC)】
房室弁(三尖弁(さんせんべん)と僧帽弁(そうぼうべん))と房室中隔(図「中隔、弁膜の位置と名称」)のすべてが欠損しています。
房室弁は2個ではなく、大きな弁1個となっています。肺血流量増加がおこります。心房と心室の両方で短絡(たんらく)がおこりますし、房室弁の逆流をともなうこともあります。
肺動脈狭窄(きょうさく)などのほかの心臓の形態異常をともない、肺血流量減少群のような血液の流れとなって、チアノーゼが現われることもあります。
[治療]
1歳未満で外科的治療(先天性心疾患とはの「外科的治療」)を行なうことが多いのですが、6か月未満でも行なうこともあります。
房室弁の形態によっては、肺動脈絞扼(こうやく)術(先天性心疾患とはの「外科的治療」の肺動脈絞扼術)を行なうことがあります。