共鳴散乱(読み)きょうめいさんらん(英語表記)resonance scattering

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「共鳴散乱」の意味・わかりやすい解説

共鳴散乱
きょうめいさんらん
resonance scattering

原子核に入射する粒子のエネルギーが,入射粒子と原子核との複合核励起状態エネルギー準位のどれか1つに近いときに共鳴現象が起り,散乱確率がその付近で鋭い極大をもつ。このような散乱を共鳴散乱という。共鳴を起すエネルギーの間隔は軽い原子核では数 MeVで,重い原子核ほど間隔が狭くなり,質量数 100程度では数 eVになる。同様に原子や分子による電子の散乱にも共鳴現象が現れる。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

潮力発電

潮の干満の差の大きい所で、満潮時に蓄えた海水を干潮時に放流し、水力発電と同じ原理でタービンを回す発電方式。潮汐ちょうせき発電。...

潮力発電の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android