其処其処(読み)ソコソコ

デジタル大辞泉 「其処其処」の意味・読み・例文・類語

そこ‐そこ【××処】

[代]指示代名詞
どこそこ。その場所を明示しないでいう。
御車は門の下に、御供の人は―に」〈徒然・一〇四〉
そこにもここにも。すみからすみまで。なにもかも。
「―気のつく職人の」〈浄・氷の朔日

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精選版 日本国語大辞典 「其処其処」の意味・読み・例文・類語

そこ‐そこ【其処其処】

  1. 〘 代名詞詞 〙 他称。
  2. ( 場所を明示しないでいう ) どこそこ。
    1. [初出の実例]「人にもそこそことも言はで通ふほどに、みな人物へいにけり」(出典:大和物語(947‐957頃)二条家本附載)
    2. 「御本を御覧ずれども、御覧じ出されぬなり。〈略〉九の巻のそこそこの程に侍る」(出典:徒然草(1331頃)二三八)
  3. ( 不定の場所をさし示す ) そちらこちら。あそこここ。そこもここも。ここかしこ。
    1. [初出の実例]「そこそこといか程あるなど云心ぞ」(出典:寛永刊本蒙求抄(1529頃)三)
    2. 「初めのごとくそこそこ迠(まで)、か様に普請致せし事」(出典浄瑠璃八百屋お七(1731頃か)中)

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