具同村(読み)ぐどうむら

日本歴史地名大系 「具同村」の解説

具同村
ぐどうむら

[現在地名]中村市具同

中村の西南四万十しまんと(渡川)右岸にあり、北に高森たかもり山の山並を負い、南を中筋なかすじ川が流れる。集落高森山麓にある。宿毛すくも街道が通り、中村とは船渡しで結ばれた。「土佐州郡志」は「東限渡川、西限楠島、南限中筋川、北限入田村、東西四十町南北二十町、戸凡二百余、其土多砂」「田黒・栗本・楠根田・馬越、四村惣曰具同」と記す。また同書は「加宇土町 栗本城蹟東古有市区、今為田」「大内町 栗本城蹟西有市区、今為田」という。古とは一条氏が中村に君臨した頃のことか。

当地中世幡多はた庄本郷に属し、弘安四年(一二八一)五月日付前摂政鷹司兼平家政所下文案(「蠧簡集」所収金剛福寺文書)に、金剛福こんごうふく(現土佐清水市)供田六町のうちとして「具同村布賀木名参丁在堺」、香山こうさん寺供田五町四反余のうちとして「具同村内早代長田壱丁 同村内中津町壱丁 同村内上津町壱町 同村内芋生灯油畠壱丁 同村内高針木参段 同村内堤尻壱段弐拾代」とみえ、正応二年(一二八九)五月日付前摂政一条実経家政所下文(同文書)にも同様のことがみえる。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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