兼帯(読み)ケンタイ

精選版 日本国語大辞典 「兼帯」の意味・読み・例文・類語

けん‐たい【兼帯】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 官職を兼ねること。二つ以上の職務や役目をかけもちすること。兼任。
    1. [初出の実例]「諸司官人兼帯国司」(出典:類聚三代格‐五・天長三年(826)一〇月七日)
    2. [その他の文献]〔事文類聚〕
  3. 一つで二つ以上の用を兼ねること。兼用すること。
    1. [初出の実例]「空仮の二法を兼帯して中道第一義を成立す」(出典:卍庵仮名法語(18C中か))
    2. 「お時の御給仕で朝食(あさめし)兼帯(ケンタイ)の午(ひる)の膳に着くのも」(出典:明暗(1916)〈夏目漱石〉五九)
  4. 複数の人で、一所を共有すること。
    1. [初出の実例]「森林は鴉鷺けんたいの地も有べし」(出典:御伽草子・鴉鷺合戦物語(室町中))

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

今日のキーワード

ドクターイエロー

《〈和〉doctor+yellow》新幹線の区間を走行しながら線路状態などを点検する車両。監視カメラやレーザー式センサーを備え、時速250キロ以上で走行することができる。名称は、車体が黄色(イエロー)...

ドクターイエローの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android