ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「内村航平」の意味・わかりやすい解説
内村航平
うちむらこうへい
体操競技選手。両親が経営する長崎県諫早市の体操クラブで 3歳から体操を始めた。高等学校3年生だった 2006年に全日本ジュニア選手権大会の個人総合で初優勝。大学2年生(19歳)で迎えた 2008年北京オリンピック競技大会では,団体総合と個人総合で銀メダルを獲得。日本人体操選手で初めて,10代でオリンピック競技大会のメダルを獲得した。2009~2011年の世界選手権大会では,個人総合で前人未到の 3連覇を達成した。これは,体操競技の世界選手権大会最多優勝選手として『ギネス世界記録』に認定された。続く 2012年ロンドン・オリンピック競技大会では,個人総合金メダル。日本選手では 1984年ロサンゼルス・オリンピック競技大会の具志堅幸司以来,28年ぶり 4人目の快挙だった。加えて,団体と種目別の床運動でも銀メダルを獲得している。美しい空中姿勢と,ぴたりと止まる着地には定評があり,世界屈指のオールラウンダーとして知られる。ロンドン・オリンピックの個人総合で得点が 1位だったのは跳馬のみだったが,全種目で高得点を上げ,群を抜く総合力で金メダルを手にした。2012年紫綬褒章を受章。
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