デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「内海文三」の解説 内海文三 うつみ-ぶんぞう 二葉亭四迷の小説「浮雲」の主人公。士族の父をはやくなくし,叔父の家に寄宿して優秀な成績で学校を卒業し,官吏となる。叔父の娘お勢と恋仲となるが,内気で口べたのため人員整理で失職。お勢の心もはなれ,ひとり苦悩する。「浮雲」は未完の小説だが,初めての言文一致体の写実小説として知られる。 出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例 Sponserd by
世界大百科事典(旧版)内の内海文三の言及 【浮雲】より …1887年(明治20)第1編刊,88年第2編刊,89年第3編を《都の花》に連載。官制の改革が行われた86年の東京を舞台に,内海文三と従妹のお勢の相思相愛の関係が,文三が役所を免職になったのち変貌していくありさまを描く。世俗的なお勢の母親はともかく,新時代の教育を身につけたお勢までがなぜ,卑しい出世主義者の本田昇に惹(ひ)かれていくのか,文三にはわからない。… ※「内海文三」について言及している用語解説の一部を掲載しています。 出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」 Sponserd by