内裏・大裡(読み)だいり

精選版 日本国語大辞典 「内裏・大裡」の意味・読み・例文・類語

だい‐り【内裏・大裡】

〘名〙
大内裏の中の、天皇の住居を中心とする御殿宮中御所皇居
※続日本紀‐神亀元年(724)一一月辛巳「召内裏、賜御酒并祿
② 転じて、天皇のこと。主上。みかど。
西大寺資財流記帳‐宝亀一一年(780)「一巻 内裡并人々献雑物書九十三枚」
源氏(1001‐14頃)明石「内裏にそうすべきことによりなむ、いそぎのぼりぬる」
※雑俳・川傍柳(1780‐83)二「さむそうな内裏をせなあ買て来る」
[語誌](①について) 平安京の内裏に関しては、天徳四年(九六〇)に焼亡して以来しばしば火災にあい、そのために外戚の摂関邸等が「里内裏(さとだいり)」として使用された。安貞元年(一二二七)の火災の後は、内裏の再建はなされず、里内裏を転々することになるが、元弘二年(一三三二)以降、現在の京都御所の地(東洞院土御門殿)に定着した。なお、現在の建物は安政二年(一八五五)の再建である。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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