内裏雛(読み)だいりびな

日本大百科全書(ニッポニカ)「内裏雛」の解説

内裏雛
だいりびな

天皇・皇后の姿になぞらえてつくられた男女一対の雛人形。内裏様、親王雛ともいい、内裏(御所)の貴人の姿態、風俗を人形に仕立てたのでこの名がある。江戸時代、紙雛にかわって現れた衣装雛で、ほとんどが裂(きれ)製の座り雛。雛は衣冠束帯(いかんそくたい)、笏(しゃく)を持ち、女雛は五衣(いつつぎぬ)に緋袴(ひばかま)姿、檜扇(ひおうぎ)を持つのが普通で、雛段の最上段に飾る。衣装雛のほか、木目込製、土焼き製、練り物製などが郷土玩具(がんぐ)として各地にある。

[斎藤良輔]


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歌舞伎・浄瑠璃外題よみかた辞典「内裏雛」の解説

内裏雛
(通称)
だいりびな

歌舞伎・浄瑠璃の外題。
元の外題
桃桜雛段幕 など
初演
天保1.4(江戸・河原崎座)

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精選版 日本国語大辞典「内裏雛」の解説

だいり‐びな【内裏雛】

〘名〙 三月雛祭に飾る雛の一種。天皇、皇后の姿に似せた男女ひとそろいのひな人形。男子は束帯姿、女子は十二単姿をふつうとする。だいりさま。だいり。次郎左衛門雛。《季・春》
※俳諧・江戸広小路(1678)「大裏雛人形天皇の御宇とかや〈芭蕉〉」

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世界大百科事典内の内裏雛の言及

【雛人形】より

…江戸中期から,女子の初節句を祝う行事となって,雛段に飾る雛人形の贈答も盛んになった。雛段がまだ一般化されない以前には,毛氈などの上に紙雛と内裏雛だけを並べるのがほとんどであったが,段飾が様式をととのえてくるにしたがい,江戸末期には雛段の最上段に内裏雛を置き,階下の段に付随する諸人形を飾った。雛人形はこの雛段に飾る人形の総称である。…

※「内裏雛」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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