再処理(読み)サイショリ

デジタル大辞泉 「再処理」の意味・読み・例文・類語

さい‐しょり【再処理】

核燃料再処理

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共同通信ニュース用語解説 「再処理」の解説

再処理

原発使用済み核燃料に含まれるプルトニウムウランを再利用するため、薬品を使うなどして取り出すこと。再処理で出た廃液は非常に強い放射線を出すため、ガラスと混ぜて固め、地下深くに埋めて処分する計画。日本のプルトニウム保有量は国内外で約46・1トン(2020年末)。電力会社は過去に英仏に再処理を委託して取り出したものなど40トン以上を保有し、通常の原発(軽水炉)で使うプルサーマルを実施している。日本原子力研究開発機構の保有量は約3・6トン(21年度末見込み)で、利用先は実質的に高速実験炉常陽(再稼働審査中)に限られている。

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知恵蔵 「再処理」の解説

再処理

使用済み核燃料中の有用成分を化学的に抽出し、不要物を安全に回収すること。有用なのは、原子炉中で生じたプルトニウム(PU)と燃え残りのウラン(U)。ゴミとして分離されるのは核分裂生成物。再処理工場では、燃料棒を細切れにし、硝酸で煮て溶解し、プルトニウムとウランを抽出する。残った液には核分裂生成物や超ウラン元素(TRU)、燃料棒被覆管の破片などが混在し、高レベル放射性廃棄物となる。非常に強い放射能を取り扱うので、全工程は厳重に隔離し、遠隔操作で行う。日本では、1977年にフランスからの技術導入で、茨城県東海村に動力炉・核燃料開発事業団(動燃・当時)が、最初の再処理施設を建設。商業用は、日本原燃が青森県六ケ所村に建設し、試運転中。2008年2月に本格稼働の予定だ。最大処理能力は年間ウラン800t、使用済み核燃料の貯蔵容量はウラン換算で3000t。米国は核拡散防止と経済の両面から再処理を行わず、使用済み核燃料をそのまま廃棄するワンススルー方式を採用し、ネバダ州ヤッカマウンテンで処分場の試験を行っている。06年2月に「国際原子力パートナーシップ」計画を発表して、再処理と高速増殖炉開発を再開する方針を表明したが、実現するかどうかは不透明だ。ドイツは再処理すること自体を禁止した。

(渥美好司 朝日新聞記者 / 2008年)

出典 (株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」知恵蔵について 情報

化学辞典 第2版 「再処理」の解説

再処理
サイショリ
reprocessing

[同義異語]核燃料の再処理

出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報

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