こおりこほり【氷・凍】
- 〘 名詞 〙 ( 動詞「こおる(凍)」の連用形の名詞化 )
- ① こおったもの。水が氷点下の温度で固体化したもの。また、液体の凍結によって生じる固体。水より軽いので水に浮く。比喩的に、冷たいものや冷たくて鋭いもののたとえにもいう。ひ。→氷(こおり)す。《 季語・冬 》
- [初出の実例]「敦(あつ)く茅荻(すすき)を敷きて、氷(コホリ)を取りて、以て其の上に置く」(出典:日本書紀(720)仁徳六二年(前田本訓))
- 「Couoriga(コヲリガ) ハル」(出典:日葡辞書(1603‐04))
- ② 「こおりがさね(氷襲)」の略。
- ③ 「こおり(氷)の刃(やいば)」の略。
- [初出の実例]「御神徳氷で敵の火をしめし」(出典:雑俳・柳多留‐一二二(1833))
- ④ 「こおりみず(氷水)」の略。
- [初出の実例]「お雪はわざと荒々しく匙の音をさせて山盛にした氷を突崩した」(出典:濹東綺譚(1937)〈永井荷風〉九)
- ⑤ 能楽の小道具の一つ。木を平たくして銀紙を張り氷塊に擬したもの。「氷室(ひむろ)」の曲に用いる。
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例
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