出山横穴墓群(読み)でやまよこあなぼぐん

日本歴史地名大系 「出山横穴墓群」の解説

出山横穴墓群
でやまよこあなぼぐん

[現在地名]三鷹市大沢二丁目

川の上流域に位置する坂上さかうえ横穴墓群と下流域に位置する野水橋のみずばし横穴墓群の間に所在する。一〇基からなり、いずれの横穴墓もローム層を掘削して南に開口する。一〇基のうち、周到な発掘調査が行われたのは第八号墓で、都指定史跡として保存されている。平成五年(一九九三)に調査され、国分寺崖線を形成するローム層の下部を掘削して構築されていた。横穴墓の構造は幅二・一メートル、長さ七メートルの幅広い墓前域の奥に遺体を埋葬する玄室と玄室に至る羨道が構築されている。玄室部は矩形を基調として前後に二分され、複室構造が形骸化した段階を示す。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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