山遺跡(読み)もみやまいせき

日本歴史地名大系 「山遺跡」の解説

山遺跡
もみやまいせき

[現在地名]須賀川市森宿

周囲の水田面との比高二五メートルの独立丘陵上にある中世土壙墓群・板碑群。昭和五三年(一九七八)の発掘調査により一六基の土壙が検出された。うち一二基から骨片木炭、二基から木炭のみが検出され、これら一四基は火葬の土壙墓とみられる。ただ土壙に焼け面がないことから、近辺で火葬されたのち木炭とともに遺骨が土壙に埋納されたとみられる。板碑は長さ三六メートル・幅二〇メートル前後の狭い地域から二〇〇基余が横倒しの状態で出土した。すべて種字板碑で、「バイ」「キリーク」「サク」「サ」「ア」「バク」が判読でき、多くは薬研彫であるが、種子が墨書されているものが三二点ある。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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