出来す(読み)デカス

デジタル大辞泉 「出来す」の意味・読み・例文・類語

でか・す【出来す】

[動サ五(四)]
できるようにする。また、作り出す。こしらえる。
東京下絵を―・していた」〈康成童謡
やってのける。なしとげる。→でかした
「私の生涯の中に―・して見たいと思う所は」〈福沢福翁自伝

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「出来す」の意味・読み・例文・類語

でか・す【出来】

  1. 〘 他動詞 サ行五(四) 〙
  2. できるようにする。また、作り出す。こしらえる。でこかす。でからかす。
    1. [初出の実例]「わらびをはやうてかさうとてやくぞ」(出典:玉塵抄(1563)四二)
    2. 「はやう孫をでかして祖母さまといはしてたも」(出典:浮世草子・世間娘容気(1717)四)
  3. よくやる。うまくやる。立派にやる。また、功を奏す。しあげる。しとげる。成功する。
    1. [初出の実例]「いつれもしうくをでかひたな」(出典:虎明本狂言・ぬらぬら(室町末‐近世初))
    2. 「程に過たるはたらき、其身は、でかすとおもふらめど」(出典:評判記・難波物語(1655))
  4. ( 終止形で用いて ) =でかした(出来━)
    1. [初出の実例]「『丁字屋の下ざしきの天井といふ莨入だ。』『ハハでかすでかす』」(出典:洒落本・通気粋語伝(1789)一)

出来すの補助注記

史記抄‐一二」には「反間は反して間(へたてて)ひまをてかするそ」とあり、「でかする」という形も見られる。

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