出来鍛冶屋町(読み)できかじやまち

日本歴史地名大系 「出来鍛冶屋町」の解説

出来鍛冶屋町
できかじやまち

[現在地名]長崎市鍛冶屋町かじやまち油屋町あぶらやまち本石灰町もとしつくいまち浜町はままち

今鍛冶屋いまかじや町の南東にある長崎そと町の一ヵ町で、船手に属した。南を玉帯たまおび川が流れ、町並南北に細長い。寛文一二年(一六七二)大町の分割策に伴い今鍛冶屋町より分立、出来鍛冶屋町とした(華蛮交易明細記)。ただし本鍛冶屋もとかじや町からの分立ともいう。同年の間数一四八間・実箇所数三二・諸役御免箇所三(長崎県史)。乙名職は延宝元年(一六七三)頃の中尾与次右衛門以来中尾家が世襲(慶応元年明細分限帳)。宝永六年(一七〇九)九月四一番福州船の改を終了した荷が宿町の出来鍛冶屋町などに引渡された(唐通事会所日録)。正徳町絵図では本町長さ一五七間三尺余で、門番所が記される。文化五年(一八〇八)の長崎市中明細帳では町の縦の長さ一五七間三尺余・幅平均三間余で坪数二千二一〇坪余(地子銀五八三匁七分)、箇所数三四、竈数一一四・人家一一五、人別三〇九、酒造高八石。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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