改訂新版 世界大百科事典 「出流山」の意味・わかりやすい解説 出流山 (いずるさん) 出流山満願寺は栃木県栃木市にある真言宗智山派の寺。坂東観音霊場第17番札所。日光山を開いた勝道上人が天平のころに創建したといわれ,本尊十一面千手観音像は空海の作と伝えられる。寺は出流山の中腹にあって,背後に懸崖造りの奥の院霊窟および大日・大師の霊窟があり,窟内には多数の石筍(せきじゆん)や鍾乳石がみられる。近くに修験の行者が水ごりをとる大悲の滝もある。本尊は開運・厄除けなどの霊験で知られ,関東地方を中心に参詣者が多い。執筆者:長谷川 匡俊 出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報