鍾乳石(読み)しょうにゅうせき(英語表記)stalactite

  • ×鍾乳石

翻訳|stalactite

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

石灰洞鍾乳洞)の天井から垂れ下がる石灰質つらら。床から上方たけのこ)のように成長したものは石筍という。石灰岩の成分の炭酸カルシウム CaCO3が二酸化炭素を含む水に溶けると,重炭酸カルシウム Ca(HCO3)2になって水にけて移動するが,この反応が可逆的なため,再び炭酸カルシウムの結晶になり,鍾乳石や石筍ができる。

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百科事典マイペディアの解説

鍾乳洞の中で天井からたれ下がっている岩石。これに対し,床から盛り上がるものが石筍(せきじゅん),鍾乳石と石筍が連続した一つながりのものになったのが石柱である。広義にはこれらすべてを鍾乳石と呼ぶ。これらは,天井からしたたり落ちる炭酸ガスを含んだ水に溶けていた炭酸カルシウムが再び沈殿してできる。

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岩石学辞典の解説

石灰岩の洞窟の天井からつらら状に垂れ下がった固化したカルシウム炭酸塩の堆積物で,溶液中に溶存したカルシウム炭酸塩から形成されたもの[Bertrand : 1763].鍾乳石の中で水の急なしたたりによって,薄い壁をもつ中空でストロー状のものがありtubular stalactiteと呼ばれる[木村ほか : 1973].ギリシャ語のstalassoはぽたぽた落ちること,したたること.鍾は釣り鐘(がね)の意味で,鍾乳は釣り鐘の表面の突起をいう.

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大辞林 第三版の解説

鍾乳洞の天井にできるつらら状の石灰岩質の沈殿物。地下水に溶けた石灰分が再結晶してできる。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

鍾乳洞の天井から水滴が落下するときに、溶存する炭酸カルシウムが晶出して天井からつらら状に成長したもの。洞床から上方に向かってタケノコ状に成長したものを石筍(せきじゅん)という。この両者が接続して石灰柱をつくることもある。これらは総称して滴石(てきせき)とよばれる。鍾乳石は、天井をつくる岩石の節理に沿って列をつくることが多い。ときには節理の方向に沿って膜状に垂れ下がる。[三井嘉都夫]

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精選版 日本国語大辞典の解説

〘名〙 石灰洞(鍾乳洞)の天井にたれ下がる、白色に近いつらら状の石灰岩。石灰岩が二酸化炭素を伴った水に溶けて鍾乳洞の天井からにじみ落ちる際に、二酸化炭素を含む水分を空気中に放出してできた炭酸カルシウムが再び固まったもの。つらら石。石鍾乳。〔和漢三才図会(1712)〕

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世界大百科事典内の鍾乳石の言及

【鍾乳洞】より

…地下水系の発達した石灰岩地域では,地下水の溶食作用によって大小の洞穴が生じる。これらを一般に石灰洞limestone caveというが,多くの場合,洞内は石灰華の堆積によって鍾乳石stalactiteなどが発達しているので,このような洞をとくに鍾乳洞という。しかし,実際には両者をはっきり区別しないことが多い。…

※「鍾乳石」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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