函館燧木製造所跡(読み)はこだてまつちせいぞうしよあと

日本歴史地名大系 「函館燧木製造所跡」の解説

函館燧木製造所跡
はこだてまつちせいぞうしよあと

[現在地名]函館市東川

明治一二年(一八七九)九月に開拓使が開設したマッチ製造所。東川ひがしかわ町の懲役場(明治一一年に函館監獄署に改組)に模範囚として服役中の玉林治右衛門が、実用可能なマッチを製造したことから、開拓使が事業化した。玉林は元伊予大洲藩士で杉田玄端蘭学を学び、開港期に来函して物産商を営んだ。しかし外国人との取引の際、手船を二重に引当として売却したため詐欺罪に問われ、明治七年から服役していた。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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