分子量分布(読み)ブンシリョウブンプ

化学辞典 第2版 「分子量分布」の解説

分子量分布
ブンシリョウブンプ
molecular weight distribution

通常の方法で得られた合成高分子の系にみられる分子量の分布を表す概念で,統計量の一つ.量的には分子量M

M + dM
の間にある分子の数の確率密度を

f(M)dM
としたとき,f(M)をMに対してプロットして得られる曲線(微分分子量分布という)や,確率分布

に対してプロットして得られる曲線(積分分子量分布という)で表される.また,各種の平均分子量の比 Mw/Mn で,分布の広がりの尺度にすることもできる.Mw/Mn 値は,ポリスチレンなど連鎖重合系高分子では単分散のとき1となり,分子量分布の増大とともに大きくなる.ポリアミドポリエステルなど縮合系高分子では,Mw/Mn 値は2に近づく.分子量分布の測定にはゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)などがある.

出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報

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