日本歴史地名大系 「分杭峠」の解説 分杭峠ぶんくいとうげ 長野県:上伊那郡長谷村市野瀬村分杭峠市野瀬(いちのせ)より南の粟沢(あわざわ)を登って千村氏預り領の鹿塩(かしお)川の谷へ越える峠で、標高一四二七メートル。南は鹿塩・大河原(おおかわら)(ともに現下伊那郡大鹿村)・地蔵(じぞう)峠(現下伊那郡上村)・青崩(あおくずれ)峠(現下伊那郡南信濃村)を経て三州秋葉(あきば)山(現静岡県)に通ずる道筋にあり、江戸時代は秋葉山の秋葉神社へ参詣する人が多く通った。しかし中世においては諏訪から高遠を経て、大河原から三州に通ずる近道あるいは間道としての道筋の峠であった。峠の名の起りについて年代はつまびらかでないが、高遠藩では領内の他領との境界に「従是北(南・東・西)高遠領」と書いた境界杭を立てた。 出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報 Sponserd by