切通し(読み)キリドオシ

デジタル大辞泉 「切通し」の意味・読み・例文・類語

きり‐どおし〔‐どほし〕【切(り)通し】

《「きりとおし」とも》
山・丘などを切り開いて通した道路。「鎌倉切り通し
物事を滞りなくさばくこと。
政務―にして、上下善悪ただされければ」〈古活字本保元・上〉

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精選版 日本国語大辞典 「切通し」の意味・読み・例文・類語

きり‐どおし‥どほし【切通】

  1. 〘 名詞 〙 ( 「きりとおし」とも )
  2. 山や丘などを切り開いて、道路を通すこと。また、その道路。切り通し道。
    1. [初出の実例]「其の勢惣(すべ)て十万余騎、極楽寺(ごくらくじ)の切通(キリドヲシ)へぞ向はれける」(出典太平記(14C後)一〇)
  3. 物事をとどこおりなくさばいてゆくこと。物事にゆきわたること。
    1. [初出の実例]「政務きりとをしにして、上下の善悪を糺(ただ)されければ、時の人、悪左大臣とぞ申しける」(出典:保元物語(1220頃か)上)
  4. 切れ目を入れること。また、そのもの。
    1. [初出の実例]「かすめ浮けたる 支利止保之(キリトホシ) 金はめ盤木 五六がへし 一六の賽や 四三賽や」(出典:催馬楽(7C後‐8C)大芹)

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