切髪(読み)キリカミ

デジタル大辞泉 「切髪」の意味・読み・例文・類語

きり‐かみ【切(り)髪】

《「きりがみ」とも》
切り取った髪の毛
近世から明治にかけて、多く未亡人が結った髪形。短く切った髪をまげを結わずに束ね、もとどりに紫の打ちひもをかけたもの。切り下げ髪。
少女の肩のあたりで切った振り分け髪。
「年の八歳やとせを―のよち子を過ぎ」〈・三三〇七〉

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精選版 日本国語大辞典 「切髪」の意味・読み・例文・類語

きり‐がみ【切髪】

  1. 〘 名詞 〙 ( 「きりかみ」とも )
  2. 切った髪の毛。
    1. [初出の実例]「ふみとてさし出でたるを見るにきりかみをつつみたり」(出典:平中物語(965頃)三八)
  3. 少女の肩のあたりで切った髪。振り分け髪のこと。
    1. [初出の実例]「然れこそ 年の八年を 鑽髪(きりかみ)の よちこを過ぎ 橘の 末枝(ほつえ)を過ぎて」(出典:万葉集(8C後)一三・三三〇七)
  4. 一般に、近世から明治・大正にかけて、多く未亡人がした髪形で、髪を短く切りそろえ、まげに結わずに束ねてうしろに下げておくもの。切下髪。
    1. 切髪<b>③</b>〈守貞漫稿〉
      切髪守貞漫稿
    2. [初出の実例]「沈香ながら切髪の、ながらへ果てぬ世の中に、様替へてたび給へ」(出典:大観本謡曲・墨染桜(室町末))
  5. 頭髪をうしろになでつけ衿元で切った髪形。ざんぎり。
    1. [初出の実例]「少年の徒五分程、切髪、すごき帯にて自ら開化を許したる連中多し」(出典:東京日日新聞‐明治七年(1874)八月四日)

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