別山(読み)べつさん

日本歴史地名大系 「別山」の解説

別山
べつさん

立山とつるぎ岳の中間にそびえる。標高二八八五メートル。立山本峰・浄土じようど山とともに立山三山の一。古名は帝釈たいしやく岳であったといわれ、「今昔物語集」巻一四に「大ナル峯有リ、帝釈ノ嶽ト名付タリ、此レ天帝釈、冥官ノ集会シ給テ、衆生ノ善悪ノ業ヲかんがヘ定ムル所也ト云ヘリ」とあるのは当山のこととされる。元禄一三年(一七〇〇)立山禅定並後立山黒部谷等絵図(県立図書館蔵)に別山の名で記され、頂上の祠およびすずりヶ池(硯水池)も記されている。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

事典・日本の観光資源 「別山」の解説

別山

(富山県中新川郡立山町)
立山三山指定の観光名所。

出典 日外アソシエーツ「事典・日本の観光資源」事典・日本の観光資源について 情報

世界大百科事典(旧版)内の別山の言及

【立山】より

…奈良時代,越中の国司大伴家持に詠われた〈たちやま〉(《万葉集》)は,劔岳を含めた連峰の総称である。一般に立山というときは,最高峰の大汝(おおなんじ)山(3015m)と雄山(おやま)(2992m)を指すが,これに南側の浄土山(2887m)と北側の別山(べつさん)(2882m)とを加えた立山三山を指す場合もある。立山はいずれも古期の花コウセン緑岩と飛驒変成岩で構成されている。…

【白山】より

…石川,岐阜,福井の3県にまたがる両白山地にあり,第四紀後半に活動した火山。山名は,最高峰の御前峰(ごぜんみね)(2702m)のほか大汝(おおなんじ)峰(2684m),剣ヶ峰(2680m)の3峰に分かれる主頂部と,南方の別山(べつさん)(2399m)および三ノ峰(2128m),西方の白山釈迦岳(2053m)などを合わせた総称である。山頂近くでは冬季に積雪10mに達し,残雪が多いため白山の称が生まれた。…

※「別山」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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