別符郷(読み)べつぷごう

日本歴史地名大系 「別符郷」の解説

別符郷
べつぷごう

東別府ひがしべつぷ・西別府に比定され、別符氏の本貫地。別符氏は成田氏一族といわれ、成田系図(龍淵寺蔵)・別符系図(静岡県別符潔氏蔵)では成田氏の祖助高の子行隆が別符次郎を称している。「保元物語」(官軍勢汰へ并びに主上三条殿に行幸の事)には、源義朝方として「別府二郎・奈良三郎・玉井四郎」らの名がみえる。元久元年(一二〇四)一二月一八日の関東下知状写(集古文書)によれば、鎌倉幕府は「別符郷」の支配をめぐる別符能行・行助兄弟(行隆の子)の相論に裁決を下し、建仁二年(一二〇二)九月の実検で確定した別符郷の惣田数二五二町三段小を、太郎能行分一〇三町一段大・次郎行助分一〇三町一段大・四郎行直分二〇町・後家分一〇町・小林三郎妻分一〇町・女子三人分六町(各二町宛)と配分している。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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