利府本郷(読み)りふほんごう

日本歴史地名大系 「利府本郷」の解説

利府本郷
りふほんごう

[現在地名]利府町利府

現利府町南部の平野部に立地。石巻いしのまき街道が通り宿駅が設けられていた。文禄四年(一五九五)の検地名寄帳(仙台市博物館蔵)は、のちの加瀬かせ村・もり郷を含めて一冊で仕立てられており、表紙に「利府之郷」とある。慶長年間(一五九六―一六一五)利府本郷・森郷・加瀬村の三ヵ村に分離(安永風土記)。中世には留守氏の所領で村岡むらおか村と称していたが、留守政景は重臣村岡氏を追放し、その後元亀元年(一五七〇)頃、居城岩切いわきり城から村岡に移し利府と改めたと伝える。以後、天正一八年(一五九〇)黒川郡大谷おおや(現大郷町)知行替になるまで、政景はここを居城とした。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報