前地(読み)ぜんち(その他表記)foreland

翻訳|foreland

最新 地学事典 「前地」の解説

ぜんち
前地

foreland

多くの褶曲山脈では,その褶曲構造が,それに接するより古期の安定地塊の上に倒れかかるように押しかぶせている。この場合,押しかぶせの前方にある地域を前地(前陸)という。ヨーロッパアルプスに対するバリスカン地域,スカンジナビアカレドニア造山帯に対するバルト楯状地,アパラチアに対する内陸安定地域~カナダ楯状地などがこの例。この語はE.Suess(1909)が用いはじめ,暗黙のうちに造山帯の移動の方向を想定しているが,これは絶対的には証明できないので中立的な語としてのクラトンを用いる人が多い。

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関連語 山下

岩石学辞典 「前地」の解説

前地

地向斜堆積物が圧縮され衝上断層や過褶曲などの運動をする際に,これに対して抵抗する安定な大陸地塊[Suess : 1883, Aubouin : 1965].

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世界大百科事典(旧版)内の前地の言及

【伊平屋伊是名諸島】より

…沖縄県,沖縄島(本島)の北西に位置し,伊平屋島,伊是名島を主体とし,野甫島,具志川島など7個の島よりなる諸島。俗に〈伊平屋の七離れ〉と称し,また伊是名島を前地,伊平屋島を後地(くしち)とも呼んだ。琉球弧の中帯に属し,古生層よりなるが,地形は変化に富む。…

【村方騒動】より

…江戸時代の村落は,前後の時代と比べると小農の比率が高く,比較的に均一な印象を与えるが,実際には上下の階層差が小さくなかった。村落の成員はほとんど百姓身分の農民だったが,初期には百姓以下の名子(なご),前地(まえち),被官(ひかん)などと呼ばれる隷属身分の下層農民がかなり存在した。また百姓身分であっても,家格によって家宅の構造や衣類の種類や婚姻,葬儀の形式などの区別が強いられていた。…

※「前地」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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