朝日日本歴史人物事典 「前田慶寧」の解説
前田慶寧
生年:天保1.5.4(1830.6.24)
幕末の加賀(金沢)藩主。父斉泰隠居を受け慶応2(1866)年14代藩主となり102万2700石を領した。嫡子のときから側近に尊攘派が多く,元治1(1864)年京都守衛のため上京した際も,長州(萩)藩の弁護に当たった。しかし禁門の変が起こると病気と称して帰国したため謹慎させられ,尊攘派の側近も除かれた。戊辰戦争の際,一時幕府に援軍を出そうとしたが中止され,官軍として北越戦に兵を出し,明治2(1869)年賞典禄1万5000石を与えられ,次いで金沢藩知事に任ぜられた。<参考文献>日置謙編『加賀藩史料』幕末篇下
(上野秀治)
出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報