普及版 字通 「剔」の読み・字形・画数・意味 剔10画 [字音] テキ・テイ[字訓] えぐる・とりのぞく・そる[説文解字] [字形] 形声声符は易(えき)。易に(てき)の声がある。〔説文〕四下に「骨を解くなり」とあり、えぐるようにして解くことをいう。〔書、泰誓上〕に「孕(ようふ)を刳剔(こてき)す」とは、腹を剖(さ)いて、胎児を引き出す意である。髪やひげをそるときは(てい)という。[訓義]1. えぐる、えぐりひらく、とりのぞく。2. 骨を解く、ときはなつ。3. かみをそる。4. と通じ、おそれる。[古辞書の訓]〔新字鏡〕剔 保夫留(ほぶる)〔名義抄〕剔 キル・カミキル・ケヅル・モク・ソル・オドロク・アカハダカ・サス 〔字鏡集〕剔 ヲドロク・クシル・ヱル・キク・サス・サケル・ソル・ホフル・カク・キル・アカハダ・カミキル[声系]〔説文〕九上にを髟(ひよう)・刀に従い、易声とするが、剔声とみてよい。易はあるいは獣の形かと思われるが、(てい)声の例もあり、また(てい)もその声である。はまた髢(てい)に作り、也にもその声がある。[語系]剔・thyek、剃・thyeiは声義近く、みな削り去ることをいう。夷jieiも夷滅のように用い、根こそぎとり去る意があり、夷と易に声義の通ずる例が多い。[熟語]剔▶・剔去▶・剔抉▶・剔紅▶・剔削▶・剔除▶・剔翦▶・剔灯▶・剔禿▶・剔発▶・剔髪▶・剔撥▶・剔目▶・剔亮▶[下接語]割剔・糾剔・抉剔・刳剔・攘剔・翦剔・剔・捜剔・挑剔・剔・爬剔・撥剔・旁剔・力剔 出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報